可愛い小紋は憧れです

着物って憧れです。この間、知り合いのおば様が言っていました。
「あら、着物着ているだけで、女子力3割アップよ。レストランではいい席に案内してくれるし、場合によってはデザートのアイスクリームなんかサービスされちゃったりして。美術館なんかも優待とかあるし。絶対、着なきゃ損よ」

そうそう。私もそう思うんです。お友達とお茶をしたり、ごはんを食べに行ったり、美術館に行ったり。そんなときに、ささっと着物でお出かけできたら素敵だなあって。しかも私の好きな猫がかわいくついていたら、気分も上がります。お花に猫とか、海を見る猫とか。冬だったらこたつに猫とミカン？　行く場所や相手、季節によってストーリーを変えて着こなせたらいいなあと思います。

高名な画家が描いた猫もかわいいけれど、デザイン化されたシルエット猫もいいですよね。猫模様の小紋ってあんまりないかと残念に思っていたら、なんと、帯にはたくさんあるじゃないですか。上がりますねぇぇ。って、猫の話じゃあないですね。すみません。

ともかく、かわいい、素敵、ときに大人っぽい、粋。またあるときは上品。そんな風に着物を着こなせたらいいと思います。これには小紋ですよね、やっぱり。色も柄もたくさんあって、選び放題。しかも帯との組み合わせを考えれば、もう無限のファッションが広がっている……。クローゼットにはデニムもワンピースもセットアップもあるけれど、そのなかに着物があるとワードローブの幅がすごく広がった感じがします。

私に似合う小紋を探す！

というわけで、私の小紋探しが始まりました。目標は新しく開店したフレンチレストランでの女子会ランチ。デートと言えないのが悲しい……（笑）　友達もびっくりの品格ある私に変身するのです。その過程を紹介しますね。

小紋って、おしゃれ着とは思うけど、「そもそも何よ？」というところから。ざっくり言えば、“柄が全体に入った着物”です。柄といっても細かいものから（それこそ、目を近づけて言われると「あった～！」というようなものもあります）、かなり大きな柄があちこちに入っているものまであります。

ちなみに単色で細かい柄が染め出され、遠目には無地のように見えるものは「江戸小紋」。ルーツは江戸時代の大名が着用した裃（かみしも）。大名家によって柄が決まっていたものもあり、小紋の中でも格が高いんです。

ほとんどの柄は型染で染められているのです。つまり、染めの着物。だから柔らか～い感じがするんですね。そして、模様は同じ方向に入っています。これが訪問着との違いです。反物を広げて染めるので、大きな作業場所が必要になります。江戸小紋のように細かい柄を連続して染めるには型紙をきっちりと置いていかなくてはならないから、熟練の技が必要です。

反物だとどうも着用したイメージがわきません。はて？　どうやって選ぶのかと思っていたら、なんと、お店では反物を着物っぽく着付けてくれます。これなら、自分に似合うかどうか、好きか嫌いかってすぐにわかって便利です。しかもお店の人にいろいろ相談できるので、素人の私には神様のように見えます。
さて、似合う一枚を今度のお出かけのために探す“旅”に出かけます。

帯とのコーディネートに悩みました

まずネット。うーん、はっきり言って、迷う……。と、さんざん迷った末に、オーソドックスに江戸小紋を品よく着こなすのがいいかなあと思いました。大きな柄が飛んだ小紋もかわいかったですし、全体に細かな模様が染められたものは華やかで素敵。更紗の異国情緒もロマンチックでしたが、ここは新しいレストランの雰囲気とインテリアに調和する、品よく見えるようなチョイスです。

地色は淡いピンク。これなら、品がいい中にもかわいらしさもあって、私の世代にもいいかなあと思ったのでした。

と、ここで、困ったのが帯。無地感覚だから帯は何でも似合います。似合うだけにセンスが要求される。うーん。それこそお太鼓に猫がいてもいいし、無地感覚の帯にして帯締めをアクセントにするのもいいし。帯飾りはお気に入りの雑貨店で奮発して購入した猫のブローチを活用……。それとも袋帯にしてちょっと格調高くする？　って、これから帯を検索するのか？

ところで、今回は特に“しゃべる”、“食べる”がメインだから、汚すこともありそうだし。袖とかひっかけてしまいそう。これは悲しいなあ。

で、出した結論がレンタルの活用！！　これなら気兼ねなく食事とおしゃべりを楽しめそうです。着物を着ていると周りの人に気を遣わせてしまう場合もあるけれど、これなら「大丈夫」って言えそうです。お手入れはしなくてもよくて（襟元をベンジンで洗うなんて、怖くてできないよぉ）、かなり余裕があるレンタル期間。しかも帯もコーディネートされている。これは便利！

もちろん、いつかは自分の小紋を誂えて、ささっと着こなせるようになりたいです。でも、今はまだ好みもよくわからないし、洋服も楽しみたい。だから、レンタルでいろいろ試して、これ！　っていうものに巡り合いたいと思っています。

では、ランチ女子会の報告はまた後日。楽しんできま～す。

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ライターT（20代　女性）
楽器演奏が趣味。猫をこよなく愛する猫グッズマニア。
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