【アレコレ細野美也子】着物コーデ:2月③ 東レ洗える附下|みずもち|富山県
正統派を小物であそぶスマートなコーディネート。
〈着物〉
青みのある深いグレーに曲線が美しい更紗様の柄が描かれた附下。
シンプルですっきりした模様ですが、ジャカート織の細かな地紋が入った生地は、そばで見ると高級感があります。また、立ち姿がスッキリ見える地色効果が期待できます。と、いうのは、地色がグレー系でもぼんやりした色ではなく、青みの効果でキリッとした締まりがあるから。そこに伸びやかさがある控えめな柄が置かれることで、身幅の面積を感じにくいのです。
ちょっと体型が気になる方には、特にオススメです。
年代を問わない色使いも特長の1つ。
帯や小物でしっかり自分らしい個性を打ち出すことができます。柄を“更紗様の柄”という言い方をしましたが、これを「唐草」と呼ぶ人もいると思います。「更紗」と「唐草」、どちらもよく聞く言葉ですが、その違いをご存知ですか?
更紗自体は木綿地の染め物で、江戸時代にインド、ペルシャ辺りから渡来した、別名・印花布、花布とも呼ばれています。
“さらさ”という音はポルトガル語からきています。
では唐草は?―蔓科の植物が絡み合っている様子を図案化した模様で、延々と延び、広がる様子から吉祥文様にもなっています。
組み合わせる柄により、葡萄唐草、牡丹唐草、宝相華などがあります。更紗のなかにも唐草模様はありますが、渡来したのは織物としての唐草模様のほうが早く、名物裂にもあります。更紗自体は縞や切り嵌め模様もあるのですが、人気の唐草模様の種類が多いこともあり、更紗というと唐草模様のイメージもあるようです。
こちらの附下は柄が控えめなので、お茶席でも設えの邪魔をすることなくお召しになれ、また小紋感覚で名古屋帯を合わせて気軽に着ることもできます。年度末・年度初めの歓送迎会などにも大げさすぎずぴったりです。
着物初心者の方が気軽に着られる附下。着物上級者の方が満足する完成度。
きものサロンみずもちセレクト附下。
〈帯〉
袋帯 日本工芸会正会員 京縫い作家 森康次。
写真で見ると織りに見えますが、日本刺繍作家・森康次の刺繍の袋帯です。
京都で日本刺繍を家業とする家に生まれ、刺繍一筋で創作を続けてきた森康次の特長の1つが、糸を染めから始める点。図案、配色、糸染め、帯地の選び方もこだわり、丁寧に繍いを施していくーー60年以上研鑽してきた技が凝縮されています。スピログラフのようなデザインや、幾何学デザイン。モダンで垢抜けたデザインは現代のコーディネートにぴったり。
紹介している帯は、シルバーの帯地をキャンバスに、そのシルバーと調和する絶妙な配色の刺繍帯。仰々しくなく、洒落袋帯感覚でもお使いになれる帯です。
〈コーディネート〉
ポイントは小物。
着物の地色と帯の刺繍の色が馴染んで洗練された大人のコーディネートになっています。
しかし、馴染みすぎは無難にもつながるところ。ここを小物で変化を付けました。
軽やかな柄の雰囲気に合わせて、シンプルに無地の帯上や、冠組の帯〆などを合わせたくなるところですが、あえて小豆色のキリッとした表情がある帯〆で覚醒感を通しました。そして立体的に映る水色の鱗柄の帯揚げでモダンな仕上がりに。
ややカジュアルに寄った小物使いですが、帯揚げを無地や同系色にすれば、凛とした正統派コーディネートになります。
附下:東レシルック洗える着物 106-0081
袋帯:日本工芸会正会員 森康次 116-0018
帯上:京都和装小物 衿秀 313-0046
帯〆:京都和装小物 衿秀 赤茶×白 312-0087
きものサロンみずもち:https://warakuan.shop-pro.jp/
〈コーディネーター〉
コーディネート 文:細野美也子様(月刊アレコレ)
https://www.arecole.com/
Instagram:@arecole.miyakohosono
〈会社案内〉
水持産業株式会社
https://www.warakuan.jp/
〒933-0804富山県高岡市問屋町20番地
TEL:0120-25-3306
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