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【富澤輝実子】着物トリビア:訪問着と附下はどう違うの/訪問着は礼装の略装が始まり

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文:富澤輝実子

訪問着と附下は現代史的には全く発生が異なりますので、少し書いてみます。

訪問着は礼装の略装が始まり
明治以来の礼装(上流階級のお出かけ着を含むフォーマル)を軽装・略装化したところから始まりましたが、次第に一般のフォーマル着として定着し、現在では、ほぼ万能の祝賀会・お茶会・パーティの装いとなっています。
■見てわかる、他の着物アイテムと区別できるポイントは
模様が裾の各縫い目、胸と衿の縫い目を渡ってつながっている「絵羽模様」であること。
■製作の工程の違いとしては
白生地をまず裁断し、着物の形にざっと仮縫いする「仮り絵羽」あるいは「あげ絵羽」にしてから模様を付けていきます。

附下は苦肉の策で生まれたきもの?
昭和の戦時中にいわゆる「奢侈禁止令(しゃしきんしれい)※」が出されます。その中には衣服の贅沢を禁ずる項目もありました。絵羽模様のきものは贅沢なのでそれを禁止するというわけなのです。
当時、一般の家庭では絵羽模様の着物を日常着ることはほとんどありませんでしたので、さほどの影響はなかったのですが、大きく影響を受けたのは「花柳界」でした。芸者さんにとって着るものはいわば重要な商売道具と言えましょう。普通の家庭婦人と同様な質実な装いでは商売になりません。そこで考え出されたのが、模様が縫い目を渡らない「附下」です。
縫い目で模様が途切れているので絵羽模様ではないとして、「絵羽模様禁止」の取り締まりの網を抜けたと言われています。

■見て区別できるポイント
胸と衿の模様がつながっていないこと。裾の各模様が縫い目を境につながっていないこと。
訪問着は裏が共布で初めから付いています(八掛を別に買う必要がありません)。附下は丸巻きで販売されていますから、八掛を別に買って付ける必要があります。

■製作の工程の違い

白生地を裁断せず、丸く巻いた一反のままで模様を付けていきます。
現在では、仕立て上がってしまうと訪問着と見分けのつかない附下も見られますし、上半身には模様がなく裾と袖だけに模様のある訪問着もあり、多様化しています。※贅沢(奢侈)を禁止して倹約を推奨・強制するための法令および命令の一群である。
染織・絹文化研究家:富澤輝実子(とみざわ・きみこ)
1951年新潟県生まれ。婦人画報社(現ハースト婦人画報社)入社後、『美しいキモノ』編集部で活躍。副編集長を経て独立、染織と絹文化研究の道に入る。誌面連載「あのときの流行と『美しいキモノ』」も好評。

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