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【着物の知識】黒留袖:黒留袖選び・黒留袖選びのポイント・描かれる柄の意味

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黒留袖選び 私の母のエピソード
私が結婚式を挙げるときに、一番張り切ったのは私の母でした。もちろん、夫の母=義母もそれなりに張り切っていましたし、義母が「私がレンタルする黒留袖を一緒に選んで」と言われて、私が花嫁衣装を選ぶ日とは別に、義母と二人で一緒に式場に出かけていって、さっぱり分からない中、それでも楽しく選んでレンタルしたりしました。そのことで私と義母は仲良しになることができたので、きっと義母は一人でもレンタルできるのに、私と二人で出かけるきっかけをわざわざ作ってくれたんだなぁと思います。

一方、いつもは比較的クールな、実の母の「結婚式」に対する張り切り方がハンパなくて、体調が悪かったり、元気がなくて塞ぎがちなことも多い母がハイテンションで猛烈に元気になったので、相当気合いを入れていたのだろうと思います。母は、私と一緒に黒留袖を選びに行かず(多分、義母と同じ日を避けたのだと思います)自分の母親である私の祖母と一緒に選びに行きました。あまり派手なのにしないでね、お義母さんが選んだ文様はすでに「観世水に松竹梅に鶴」の京友禅と伝えてあったので、それよりも控えめにしてくれと懇願しました。母がレンタルしたのは加賀友禅で、それは美しい黒留袖でした。断崖絶壁に波が打ち寄せ、後ろ身頃はその断崖から続く松林で、下前には梅がちらほらという、確かに文様自体は控えめながら圧倒的な存在感のある黒留袖で、今も私の目に焼き付いています。ずっと着物で過ごしていた祖母のセンスだろうとは思いますが、きっと金彩や刺繍のないシンプルなタイプを選んだのだろうと思います。

私と夫の年の差があったせいか、義母よりも年齢が10歳以上年下の母は若々しくキレイでした。前日に美容院に行ったため、少しかかりすぎたパーマがチリチリで、真っ黒に染めた髪はペンキを塗ったように黒々としていました。それがなんだか一層、新婦の母親としての気合いを感じさせていて、いつもと違ってヘンテコなのに微笑ましい様子でした。でも、普段から茶道をたしなむ母は所作も美しく、化粧も気持ち悪いほど濃い顔で、眉毛描きすぎ〜でキリッとしていましたけれどうれしそうでした。叔母たちに盛んに指示出ししたり、動きも機敏で(無駄な動きも多く 笑)終日ハイテンション。私は結婚式の夜に新婚旅行でハワイへ旅立ったのでその夜の母の様子は分かりませんが、相当くたびれてしまったらしく、翌日は寝込んでいたとか。

新婦のお母様の黒留袖選びのポイント
私の話はどうでも良いのですが(笑)、どんな結婚式に参列しても、新婦のお母様は、お父様がちょっぴり寂しげに見えるせいか、どうも張り切っていてキラキラと輝いている人が多いように思います。よほどお若い場合はまた選び方も別ですが、「娘が嫁ぐという母親の装い」としては華やかな中にも品格があり、新郎のお母様より少しだけ控えめなほうが美しいような気がします。まぁ、新郎のお母様のお召し物をあらかじめ確認できない場合もありますけれどね。

黒留袖・色留袖・訪問着に描かれる柄の意味
黒留袖は、慶事の第一礼装ですので、新郎新婦のお母さまと仲人夫人が着用します。その他、親族の既婚女性が着用しますので、兄弟、姉妹が少ない少子化の現代社会においては、着用の機会が少ないだけに大切に装いたいものです。正倉院文様、有職文様をはじめ、松竹梅や鶴亀など、基本的には吉祥文様の多い黒留袖ですが、いざ選ぶとなると黒地だけに、絵画などの芸術作品を眺めているような気分になり、とても美しいものが多いので、とても迷ってしまいそうですね。牡丹の花が咲き乱れていたり、百花繚乱の趣があるタイプも華やかですてきです。

そこで、ちょっとお店にある黒留袖の文様を眺めてみますと……先に書いた松竹梅、鶴亀、牡丹の他にも縁起の良い吉祥文様がたくさん見つかりましたので、レンタルしていただくときの参考に書いておきます。新郎新婦の兄弟(そのお嫁さん)や姉妹で、年下の方は色留袖を選ばれることも多いと思いますが、色留袖でも訪問着でも、文様の意味は同じですので参考にしていただければ幸いです。

鳳凰
鳳凰は、想像上の雷鳥で古代中国では麒麟、亀、龍と共に四霊のひとつでした。鶏の頭、蛇の首、燕の顎、亀の背中、魚の尾を持ちます。雄が鳳で雌が凰ともいわれます。桐に棲み、竹のみを食すといわれ、聖王が誕生するときにこの世に現れます。「桐竹鳳凰」として生地の地紋になったり、留袖、振袖などに描かれる最高峰の吉祥文様です。

熨斗
結納でご覧になった方もいらっしゃるのではないでしょうか? 最近は簡単に済ませるのでご覧になってないかしら? 鮑(あわび)を細く切ってたたいて伸ばして干した物を祝儀の席で酒の肴にしたことがはじまり。やがて、これを熨斗紙の間に挟み、延寿の願いを込めて婚礼の結納品や進物としました。今でも熨斗紙や熨斗袋に張り付いていたり、印刷されたりしてますのでご覧になってみてください。これを文様にしたのが束ね熨斗。江戸時代からおめでたい席の着物にたくさん描かれるようになりました。熨斗の中にはさらに吉祥文が描かれるおめでたい文様です。


秋の花ですが、延命長寿の霊草として9月9日の重陽の節句でも用いられます。9月9日は昨今の日本ではまだ残暑どころか猛暑で、ヘロヘロですが……(笑)公室の御紋もご存じのとおり菊ですし、とにかく最高に高貴な文様なんです。梅、竹、蘭と共に描かれると「四君子」を呼ばれます。さまざまな描かれ方をするので、菊はおめでたい着物の定番文様ともいえるかもしれません。

葡萄(蔓や唐草)
つる性の植物は、永遠、長寿の意味から着物の文様としてはものすごく登場機会が多いですし、主役としてだけでなく、メインの文様の脇役としても描きやすいので、こちらも吉祥文様の代表選手ですね。そこに葡萄が加わりますと、たわわにたくさんの実がつくことから子孫繁栄! 子宝に恵まれるということで瓜、唐辛子、ザクロ、兎なんかも同じ意味で結婚式には最適かもしれません。ところで、葡萄唐草文って、ローマとか、ペルシャとか、なんかもう、建築物や家具、調度品含めて、世界中に見られるんです。お目出たすぎます〜♪

貝桶、貝合せ
ハマグリの貝殻は、もともと合わさっていたものとしか絶対に合わさらないんだそうで、その性質を利用して平安時代の貴族が「貝合せ」というゲームをしていたそうです。貝殻を入れておく入れ物が貝桶。現代よりも婚姻がとても早かった平安時代、今の小学生、中学生の年齢でお嫁に行きますので、寂しい子どもの遊び道具として嫁入りに持たせたという話を聞いたことがあります。いずれにしても、夫婦和合、夫婦円満の意味で、これまた結婚式には最適、最強の文様ですね。鴛鴦(おしどり)や相生の松も同じ意味でよく描かれます。


孫悟空のお話を思い出していただけるとちょっとイメージしやすいかも。桃は古代中国では長寿の象徴でした。桃の木は魔除け。邪気を払います。かつて、お札は桃の木に文字を刻んでいたんです。古事記にも載っています。スマホの宣伝でしか見かけなくなった「桃太郎」ですが、桃は必勝、幸運の象徴なので、この物語ができたのかもしれませんね。CMではもうお話しがグチャグチャですけど(笑)黒留袖、色留袖、訪問着などに描かれるときは、花と共に描かれたり、花だけが描かれたりすることもあります。花と実は一緒につかないんですがそこはまぁ……アリ! ということで。

他にも、七宝、宝船、雀、雪輪、扇……と、吉祥文様は枚挙にいとまがありませんが、それはまたの機会に。

着物レンタルのメリット
1:手軽さとコスト
着物を購入は高価な場合があります。「きものレンタルわらくあん」は、着用に必要なアイテムを揃えると最低25万円の費用のものを提供させていただいております。着物レンタルは、手軽に利用でき、一度きりの記念日・食事会・イベントで着る衣装代を考えると、購入するよりもコストはかなり抑えられます。「きものレンタルわらくあん」の申込の平均単価は3万円です。


2:多彩な選択肢

様々な種類やデザインの着物を選ぶことができます。季節やイベントに応じて選択肢が豊富であるため、自分に合った着物を見つけやすくなります。

3:着物着装準備とお手入れの手間が省ける
 着物着装準備には、着物の知識が必要となります。また、お手入れには専門的な技術が必要です。「きものレンタルわらくあん」は着用に必要なものがすべて揃った安心フルセット着物レンタルを提供してます。※全品肌着小物付。

受け渡し方法が安心・便利な宅配着物レンタルで提供してます。返却時クリーニング不要です。「きものレンタルわらくあん」は自社でメンテナンスをしております。また、店舗での着付けのサービスを提供しております。

4:記念日・食事会・イベントの思い出になる
着物を着て写真を撮ったり、特別な場所を訪れたりすることは、素敵な思い出になります。着物レンタルを利用することで、そのような特別な思い出をづくりになります。

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