【アレコレ細野美也子】着物コーデ:7月② 東レ洗える附下|みずもち|富山県
夏のパーティー、食事会など、人が集まる場所で褒められる“波”をテーマにしたコーディネート。
〈着物〉
白あげの波に躍動感。ドンピシャの季節柄を楽しむ附下。
昔と違って着物を着る機会が激減していることもあり、昨今はあまり季節感を強調しない柄が多くなっています。
なるべく長い季節で着られるようにという配慮からで、季節の花や植物を組み合わせた“吹き寄せ”がその代表といえます。
吹き寄せの本来の意味は、風によって吹き寄せられた様々な木の葉が一箇所に溜まった様子を指す、秋の柄のことでした。
江戸時代までは一枚の着物の中に違う季節のモチーフが入ることはありえませんでした。
伝統を礎にしていると思われる着物ですが、いい意味ではきちんと時代のニーズに合わせて変化しているのです。
ゆえに、現代で、また今後もいろいろな変化が訪れたとしても、
それを「伝統を壊す」「着物への敬意がない」などと言うのは、ちょっと野暮かなと思っています。
硬軟ありつつ、一箇所にとどまらないから、現在でも着物が存在していると考えます。
さて、やや話が脱線した感がありますが、何がいいたいかと言えば、
ドンピシャの季節の柄が減ってきた中で、唯一、それが楽しめるのが夏着物。
単衣の時期が長くなったとは言え、夏もの、薄ものを着るのは夏。
ドンピシャの夏の柄を取り入れて楽しめる。
ここが夏着物の良さです。
波の柄は決して夏だけの柄ではありませんが、絽の生地に白あげで描かれた波は、もう夏そのもの。
波頭と飛沫に刺繍を施したことで、ひと手間かけた上質感が伝わります。
夏のお出かけはもちろんですが、できれば人の集まる場所で見てほしい附下です。
渋い錆浅葱色に描かれた波は、粋でカッコいい大人のお洒落です。
着物初心者の方が気軽に着られる附下。着物上級者の方が満足する完成度。
きものサロンみずもちセレクト附下。
〈帯〉
夏八寸名古屋帯 帯屋捨松 波涛文。
波が丸文のなかにデザインされている、帯屋捨松の紗の八寸名古屋帯。
波涛文を何色かを使い分けて織りだしており、波そのものも描き分けられています。
淡白なようでいて捨松ならではの美意識が打ち出されています。
間にあるツユクサのような波間もより夏らしさを感じさせます。
せっかくの柄と紗の透け感を楽しんでいただきたいので、帯板には工夫を。
従来のピンクはNG。夏用のメッシュの帯板か、たかはしきもの工房の透明な帯板がオススメです。
〈コーディネート〉
上品に目立つ極意は季節柄。波をテーマにしたコーディネートは注目度UP。波の柄の着物に、波涛文の帯。
着物に詳しくない人が見ても、波がテーマ、夏ならではのコーディネートということが明確に伝わる、上品に目立つ着姿になるはず。
ドンピシャの季節柄を楽しんでください。
また、今回もう1つ留意したのは、年代を問わずに装えるコーディネートにすること。
夏は秋冬に比べるとやはり着用率は下がります。
せっかく季節柄を楽しめるのですから、どなたでも参考にしていただきたいと考えました。
洗える附下は錆浅葱。
やや渋めと感じるかもしれませんが、波の躍動感に若々しさがあり、そこへきて波つながりの涼し気な帯を合わせることで、大人の遊び心が全面にでます。
この帯が年代全方位となるポイントです。
あとはお好みで、帯上にやさしい色、やや赤みのある淡い色を入れると可愛さがでます。
紫はやや地味になるので注意が必要です。
単衣・夏附下:東レシルジェリー洗える着物 111-0166
単衣・夏名古屋帯:西陣織 帯屋捨松 波涛文 120-0048
夏帯上:京都和装小物 衿秀 麻 ブルー 313-0219
夏帯〆:京都和装小物 衿秀 レース 水色×シルバー 312-0402
きものサロンみずもち:https://warakuan.shop-pro.jp/
〈コーディネーター〉
コーディネート 文:細野美也子様(月刊アレコレ)
https://www.arecole.com/
Instagram:@arecole.miyakohosono
〈会社案内〉
水持産業株式会社
https://www.warakuan.jp/
〒933-0804富山県高岡市問屋町20番地
TEL:0120-25-3306
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