着物レンタルは良質・お手頃価格、安心フルセット宅配の「わらくあん」

0120-25-3306

受付時間/10:00 ~ 17:00

着物ブログ

着物お手入れと後始末:富澤輝実子|わらくあんみずもちsince1941 富山

  • このエントリーをはてなブックマークに追加

〈着物の脱ぎ方・たたみ方〉

着物は着方と同じくらい脱ぎ方が大切

着物を着る日は事前に注意深く慎重に準備をし、丁寧に着付けて、素敵な着姿でお出かけなさることと思います。そして帰宅後、帯〆、帯上、帯、着物と次々足元に脱ぎ落して「絹の海」のような状態になっている方もあることでしょう。そして脱いだ着物や帯、小物の真ん中に座ってしまうと安堵の気持ちからくたっとして疲れがどっと出て、片づけるのがおっくうになってしまいがちです。ですが、ちょっと脱ぎ方に気を付けるとそのあとが楽ですので方法をご紹介します。

やさしい着物の後始末!

帰宅後はまず初めに、コート姿のままで手を洗います。着物に触れるときは必ず手を洗います。そして、脱ぎ始めたら決して何も足元に落とさないことが、後始末が面倒にならないコツです。では、始めましょう。

後始末の手順!

①きれいなタオルか手拭いを手直なところに広げておきます。

②コートを脱いでハンガーに掛けます。

③帯締めを解いて丈を四つに折り、①の上に仮に置きます。

④帯揚げを外して丈を四つにたたみ、③の帯締めを芯にして帯揚げのシワを伸ばすようにしながら、くるくるときつく巻きます。このとき帯締めの房が帯揚げの端から出ていると房が乱れますので、反対側から引いておきます。

⑤帯枕も①の上に仮置きしておきます。

⑥帯を解いてハンガーに吊るすようにさぼします。

⑦伊達締めを解き、四つに折ってからくるくると巻いて①の上に仮置きします。

⑧腰紐を解き、シワを伸ばすようにしながら五角形に巻きます。

⑨着物を脱ぎ、着物ハンガーにかけてさぼします。

⑩あとは、長襦袢の場合はさぼし、半襦袢の場合は肌襦袢と一緒に洗濯してしまいます。
※こうして脱ぐときにひと手間かけておきますと、次に着るとき気持ちよく支度ができます。帯締めの房も乱れず、帯揚げのシワも気にならないくらい伸びています。腰紐もシワが伸びて気持ちよく使えます。
※よく質問を受けるさぼす時間の目安ですが、おおよそ一晩と考えてよろしいと思います。午後から夕方、あるいは夜に帰宅したら脱いでさぼしておき、翌朝たたむとちょうどよいでしょう。たたんだら、いつものところにきちんと収納しておきます。
※たたんで収納するときには必ず食べこぼしなどで汚れていないかチェックします。もしシミや汚れがあった場合は、すぐ専門家に相談しましょう。近くに相談できる方がいない場合にはお気兼ねなくこちらにご相談ください。
そして、次回も清潔な着物姿でお出かけいたしましょう。

たたみ方のコツ!

着物は着るたびに楽しさが増してくる魅力的な衣服なのですが、着た後の簡単な手入れが大切です。今回は、このひと手間をかけておけば次に着るときにアイロンかけもいらず、とっても楽ちんな「たたみ方のコツ」をご紹介します。

着物は仕立て上がって手元に届いたときに整然とたたまれていますので、その折り目通りにたたんでいくのが決まりです。谷折りは谷折りに、山折りは山折りにいたします。また、着物は左右同じところ(例えば上前衽は下前衽と、右身八ツ口は左身八ツ口)と重なるようになっていますから、心配せずにたたんでいきましょう。

たたみ方の手順!

では手を洗ってから始めます。

①着物をたたむ前に「畳紙(たとうし)」を広げておきます。

②およそ半日くらいさぼしておいた着物を畳紙の上に広げます。

③衿を左手に裾を右手にして平らに置き、まず裾のほうからたたみ始めます。

④下前脇縫い線を折り目通りに山折りにします。

⑤両手で軽くなでます。

⑥下前衽を折り目通り谷折りに手前にたたみます。

⑦両手で軽くなでます。

⑧上前衽を下前衽にぴったり重ねます。このとき衿下と褄先(つまさき)がきちっと合うようにします。

⑨両手で軽くなでます。

⑩上前身頃を折り目通りに手前に重ねます。このとき、下前身頃の裾線ときちっと合うようにします。

⑪両手で軽くなでます。

⑫裾を乱さないようにしっかりつかんで裾を右に移動させ、腰から上部分をたたみます。

⑬下前の脇縫い目を左手でなでるようにして袖付け線まで平らに伸ばし、そのまま衿を折り返します。

⑭両手で軽くなでます。

⑮上前衿を重ねます。このとき、衿付け止まりと剣先(けんさき)にたるみがないようにします。

⑯両手で軽くなでます。

⑰衿肩回りを折り目通りにたたみます。このとき、ゴロゴロしないように平らになるように折ります。

⑱裾を左手で持ち、丈を半分に折ります。このとき、右手(二の腕)を衿先あたりに置いて裾が乱れないようストッパーのようにすると、きれいにたためます。

⑲両手で軽くなでます。

⑳上前袖を身頃に重ねます。

㉑下前袖を身頃の下に重ねます。このとき、袖の丸みが折れていないことを確認します。折れたまましまうと袂にきつく折りジワが付きます。ここで確認しておくと次に着る際に安心です。

㉒収納用の畳紙に入れてしまいます。
※しまう前にやっておくと次回楽ちんなコツがひとつあります。それは、たたんだ両裾に後ろ身頃幅の紙を腰部分まで差し込んでおくことです。仕立て上がったときに入っている白い紙がよいのですが、それがない場合は新聞の折り込みチラシでも大丈夫です。
また、重なっている両衿部分を紙で挟むようにしておくと、胸に衿の跡が付かず、着たときにスッキリとしてよい具合です。

私はこの方法を20年以上前に「谷扶嵯子きもの学園」園長の谷扶嵯子先生から教えていただいたのですが、茶道のお稽古で座りジワに苦労していた身には大変良い方法でした。今まで一度も折り込みチラシの色移りはありませんでした
こうしておくと、不思議なことですが座りジワが次回着る際に気にならないくらいに伸びていて、アイロンかけがいりません。
一度お試しくださいませ。

※たたむたびに何回も着物をなでることを不思議に思われたことでしょう。なぜ撫でるかと言いますと、着物の表地と裏地の間に含まれている空気を抜くためなのです。空気がたっぷり入っていると着物がずれます。ずれるとシワになりやすいのです。ですから、できるだけ空気を抜いて、表地と裏地がピタッとついているようにするのが理想です。でも、着物は生きているとも思いますので、真空ではなく適度に呼吸ができるようにしてあげてください。

〈草履の後始末〉

草履にひと手間!

着物姿でお出掛けして帰ってきたときに草履の裏を見る方は少ないかもしれません。「あ~、遅くなっちゃったわ。早くお夕飯の支度しなくちゃ」などと気がせいて、ついお玄関に脱ぎっぱなしにしたり、あるいはそのままサッと下駄箱に入れがちかと思います。

ですが、草履の底には思いがけないものが付いていることがあります。例えば、小さな石の粒、花弁や葉っぱ、輪ゴムやセロテープの切れ端などです。
私が踏んづけて「キャーッ」となったのはイチョウの葉っぱと銀杏の実でした。イチョウの葉っぱは踏んだ時にツルっと滑りますので要注意です。葉っぱに細かな筋があるのと葉に油分が多いためなのでしょう。銀杏の実は踏んだらすぐに拭き取ってしまわないと匂いが染みつきますので、こちらも要注意です。
帰宅して草履を脱いだら、ちょっと面倒な気もしますがその場で裏(底)を点検します。乾いていてきれいな状態でも、必ず洗いざらしのタオルなどでサッと拭いてから仕舞います。
汚れているときは、ティッシュで拭き取ってからタオルなどでひと拭きします。
このひと手間で草履はきれいに履き続けられます。

※下駄箱でなく買ったときの箱に仕舞う方は、その箱の中に裏が白い折り込みチラシや不用な白い紙を敷いておくと箱自体に草履の汚れが付かず、気持ちよく使い続けられます。

※草履の台に土埃などが足の形に残っている場合は、布に固形石鹸をちょいと付けて拭きます。次に濡れた布で石鹸分を拭き取り、乾いた布で水気を拭き取ります。すっかりきれいになります。試してみてください。

※草履の底が雨などで濡れた場合は、洗いざらしのタオルなどで水気を拭き取ってから、畳んだ古新聞の上に置いて水気をゆっくり吸わせます。その後、鼻緒を下にして底を乾かします。草履は底の素材も上質の皮ですから雨に濡れたままで仕舞うと傷みますのでひと手間掛けておきましょう。

※草履がくたびれてきたら新しいものに替えましょう。愛着のある草履はいつまでもつい履きたくなりますが、鼻緒が劣化したら替えどきです。また、かかとのゴムが減ってきたら履物店などで取り替えてもらいましょう。

エナメルの草履を綺麗にするコツ!

エナメルの草履はお気に入りのものほど鼻緒のあたりに足袋の跡が輪郭になって残ります。濡れティッシュやタオルで拭いても取れませんので、ついあきらめてしまいがちです。でも、次の方法で拭くと魔法のようにきれいになります。
まず、洗いざらし(捨てる寸前)のタオルハンカチ、固形石鹸(普通の牛乳石鹸とか花王石鹸、カネボウ絹石鹸、あるいは旅先のホテルで使い残した小さな石鹸など)、水道水を準備します。タオルハンカチを四つにたたんで角に水をちょっとつけてキュッと絞り、その角で石鹸を軽くなすって草履の汚れている部分を拭きます。ついでに汚れていないところも全体にくるくるっと拭きます。ハンカチの別の角を水に浸けてギュッと絞り草履全体の石鹸分を拭い取ります。最後にハンカチの乾いている部分でくるっと乾拭きします。なんと不思議なことに草履の輪染みはきれいに取れてピカピカになっています!草履の汚れに悩んでいる方は是非お試しください。

〈足袋のお手入れ〉

足袋を洗う前に!

足袋は以前ほど洗うのに手間がかからなくなりました。舗装されている道が多くなりましたので、家に帰って足袋を脱いだら土ぼこりを吸って黒ずんでいるということもなくなりました。ただ、お茶会や食事会、観劇や音楽会などから帰宅後によく見ると、脱いだ足袋は汚れているものです。汚れやすい部分はおおよそ決まっていますから、洗う前に簡単に点検しておきます。また、混んだ電車の中で足を踏まれてしまうこともありますので、出先で草履を脱ぐお出かけの場合は「替え足袋」を一足持って行くと安心です。出先で履き替えるのはちょっと難しい、と考える方は足袋カバーを用いてもよろしいでしょう。足袋カバーは出先で脱いだら中表に半分にしてから小さく丸めて前帯の下に差し込んでおくと、帰り支度の際にすぐに履けて便利です。袋をのぞき込んで探している方を時々お見掛けします。そういうときは気がせいてしまうためか中々見つからず困ってしまうものです。

足袋の洗い方!

では、洗い方を始めます。

①脱いだ足袋にジャーっと水をかけて濡らします。

②歯ブラシにいつもの洗剤をちょっと付けて、表側の汚れている部分(爪先、甲の縫い目線など)と底の汚れている部分をこすります。

③その歯ブラシで足袋の内側の底部分もこすっておきます。

④そのまま洗濯機で洗います。気にならない方は、肌襦袢や半襦袢、タオルなども一緒に洗ってかまいません。気になる方は足袋だけ手洗いしてから石鹸分が残らないようよく水で流します。

⑤きれいになった足袋は両手でシワを伸ばしてからパンパンっと叩いて、ピンチハンガーに吊るして干します。このとき、こはぜの掛け糸側をピンチで挟みます。

⑥乾くと少しシワが目立ちますが、足袋は足にぴったりかやや小さめのものを履きますから、履いた時にシワが伸びてくれます。アイロンはいりません。

⑦買ったときと同じような形にたたみ、両足の底を合わせるように重ねて輪ゴムなどで留めておきます。出張帰りで何足か一緒に洗ったときなどはごちゃ混ぜにならないよう、こはぜにある各メーカーやお店の刻印を間違えずに一足ずつ輪ゴムで留めておくと、次に履くときに便利です。私はお茶会、食事会、コンサートや絵画展のオープニングなどでは足袋のメーカーやサイズを変えていますので揃えておきます。
※汚れがよく落ちると評判の「ウタマロ石鹼」や廃油を利用した自家製の固形石鹸も汚れがよく落ちます。

〈雨対策〉

着物姿でおでかけ中、急に雨が!

着物姿でお出掛けの時に雨が降っていると、着物を着るのは楽しいのに大切な着物が濡れてしまうのではないかと気にかかり、お出かけがついおっくうになりがちです。そんなときは是非次のことを試してみてください。簡単にできて費用も掛からない方法です。

雨の日に着物を汚さない工夫!

①まず、着物は短めに着付けます。いつもはくるぶしが隠れるくらいだとしたら、くるぶしが見えるくらい短めにします。(現地に到着してから丈を調整できますから安心してください)

②前裾をたくし上げて、訪問着などは腰紐で結び留め、紬類は帯〆にくぐらせて引き上げ、襦袢の裾が見えるような姿になります。

③縦半分に折った手拭い(あるいはタオル)で着物の衿を隠すようにガードします。

④雨ゴートを着ます。衿元は手拭いでカバーされていますから、その上にかぶせるように着ます。

⑤足元は雨用草履か晴雨兼用草履、あるいはアシックス草履のように濡れても滑らず水気を吸わないタイプの草履を履きます。雨用草履カバーでもかまいませんが、出先で脱ぐときに注意しないと着物を汚す心配があります。

⑥車の場合の注意点です。自宅の車庫から出かける場合やホテルなどの大規模施設の乗降場所、地下の駐車場の場合は濡れる心配がありませんが、タクシーで移動の場合は乗降時に以下のような注意が必要です。

●傘をたたんで乗り込む際、あるいは乗り込んで傘をたたむ際に、傘に付いている雨が大粒の球となってバラバラっとこぼれ、せっかく美容院できれいに結い上げた髪、着物の衿や袖口、裾を汚しがちです。

●自動車に乗り込む際に、髪がドアフレームにぶつからないようにと気を付けていると、ドア下のステップ部分で着物の裾を汚すこともありますから注意が必要です。そんなときにお薦めなのが「簡単なモンペ風袴」です。現在若い方に人気の「モンペ」のⅬサイズを利用してもよいでしょう。

⑦ 現地に到着したら、雨ゴートに付いた水気をよく拭き取り、身支度を済ませてから鏡のある場所(ホテルやレストランなどでしたらトイレ)で鏡を見ながら着丈を調節します。まず、右の脇縫いをつかんでお腹をへこませぎみにしながら下に引きます。このとき、縫い目でないところを引っ張ると生地が伸びてしまいますから気を付けます。次に左の脇縫い目を引っ張って裾の長さをちょうど良い加減に調節します。

※ここで肝心なことは着物の衿元が予想外に濡れやすいので注意が必要ということです。手拭いが使い勝手が良いのですが、手元に無い方はタオルでも大丈夫です。ただ、おしゃれなスカーフなどの薄い生地は雨を通してしまいますから気を付けましょう。

※もうひとつ、雨の日は必ずハンドタオルかタオルハンカチを一枚雨ゴートのポケットやバッグなどの取り出しやすいところに持っておくことをお薦めします。水気をすぐにぬぐえて便利です。

雨具を準備しよう!

出かける時点で雨が降っている場合はどなたも傘や雨ゴート、濡れても構わない草履などで防備なさると思いますが、出かけるときは晴れているのに「夜半過ぎに降り出すでしょう」というような天気予報のときが困ります。晴れの日の着物姿に雨具一式を別に持つのはちょっとしんどいですね。雨具はかさばる上に目方も相当ありますから。

そんな時のために私が用意しているのは!

①軽い材質のフルレングスの塵除けコート

②とっても軽い三つ折りたたみの傘

③晴雨兼用の簡単な草履

④衿元をカバーするための手拭い

この4点セットです。土砂降りのときは間に合いませんが、普通の雨でしたらたいてい大丈夫です。
ところが失敗したこともありますのでご紹介します。

雨の日の失敗談!

その日は、朝いつも見ているNHKテレビの天気予報を見逃してしまい、出がけに新聞の気象欄をちらっと見て「あ、昼間は晴れたり曇ったりなのね、雨が降るのは夜中だわ、ラッキー」と喜んで、歩いて行ける国立博物館のイベントに日傘をさして出かけたのです。そのイベントの後に別件の打ち合わせが入っていましたので動きやすい着物で出かけました。

博物館のイベントが終わり、同行の知人と館内のカフェに移動したら、全面ガラス張りの窓の向こうはザーザー降りの雨。気が動転して頭の中はグルグル回り、濡れずに移動する方法を真剣に考えました。その博物館は入り口から門までの道のりが長いのです。門の外にはタクシーが走っていますから捕まえられるでしょう。そこまでをどうするかです。「そうだ日傘があるわ!」と気づき、次のような格好で門まで歩きました。まず、着物の裾を半分まくり上げて褄を帯〆に挟み、道行コートを着て日傘で雨をよけながら進みました。白い襦袢の裾が丸見えでしたが、皆が傘を差して下を向いて歩いていますから私の奇妙な格好に気づきません。助かりました。

タクシーで次の予定地に向かったのですが、暗くなり始めたこともあって道を間違えてしまい、車を降りてから迷ってしまったのです。もうそのときは本当に心細い思いでしたが何とか目的地に着きました。びっしょり濡れてしずくが滴っている日傘を閉じ、ほっとして自分の身なりに気づくと酷い有様。いつも持っているタオルハンカチで水気をぬぐい、まくっていた裾を下ろして整え、素知らぬ顔で打ち合わせの会合に出席しました。
帰宅後、すぐ(着替える前)に可哀そうにしとど濡れてしまった草履をタオルで拭き、底の水気を吸わせてから古新聞の上にそっと置きました。その後、コートの水気を拭いてから脱いでハンガーにかけ、手を洗い、いつものように小物をかたづけながら着物を脱いでさぼし(さっと干し)ました。

※その日は龍郷柄の大島紬を着ていましたので救われました。大島は雨に合っても自然乾燥で乾いてしまえばほとんど元通りです。泥はねなどは乾いてから、未使用で余っている化粧パフでサッと撫でればきれいになりますし、とっても丈夫で信頼できる織物です。もし、ヨレが出てしまった場合は優しくアイロンを当ててください。

※私は前日の新聞の気象欄を見たのでした。そそっかしいことで大失敗です。

〈夏前に準備してほしいこと〉

事前に点検!

毎年、夏は大型連休の頃ほとんど突然やってきます。まだ、夏の着物の準備をしていないときにやってくるのです。連休中に着物でのお出掛けがたくさんあると思います。連休中の気候はいつものことですが、真夏のように暑い日と梅雨のような肌寒い日とが交互に訪れて、真夏のように暑い日のお茶会などには「袷では汗だくになってしまいそうだけれど、まだ単衣では早すぎるかしら」と、装いに迷うものでした。
そこで夏を前にした時期に点検しておきたいことをお話しします。

夏の前にしておきたいこと!

①秋から冬の間自分の「ちび・でぶ・ぶす(ワタシノコトデス、念のため)」の身体を素敵に包んでくれた袷の着物たちに、見落としの汚れやシミがないかざっと見ておきます。もし、食べこぼしやワインの輪ジミなどがあった場合はすぐに悉皆屋さんかデパートや専門店の悉皆コーナーに相談してください。

②これから夏の間にお世話になる着物をタンスから出し、一応点検します。昨年の夏の終わりに「汗抜きや丸洗い」に出してあるものはきちんとたたまれていますし、身頃の間に白い紙が入れてありますから心配ありませんが、10月に入ってからの暑い日につい着てしまった単衣をそのまましまった場合などは、思いがけない汚れが付いていることがあります。畳紙(たとう)から出して見ておくと安心です。

③夏用の肌襦袢、半襦袢・長襦袢、裾除け、メッシュの帯板、メッシュの衿芯などを一度洗って、アイロンが必要なものにはかけておきます。

④日傘、夏用の草履、下駄などを一応見ておきます。日傘は薄汚れていたらお風呂場で水洗いしてください。傘を広げた状態(差した形)でザーッとシャワーを掛けきれいなスポンジで優しくなでるようにして洗います。そのまま乾かします。さっぱりして清潔な感じになりますので試してみてください。

〈富澤輝実子プロフィール〉

染織・絹文化研究家:富澤輝実子(とみざわ・きみこ)
1951年(昭和26年)新潟県生まれ。婦人画報社入社。『美しいキモノ』編集部で活躍。
副編集長を経て独立、染織・絹文化研究家として活動。誌面「あのときの流行と『美しいキモノ』」連載。
婦人画報社:現ハースト婦人画報社https://www.hearst.co.jp/

美しい着物編集部での活動

昭和48年:婦人画報社(現ハースト婦人画報社)入社、美しいキモノ編集部に配属。
入社した頃はまだまだ着物業界華やかなりし時代で、毎号超一流のカメラマンが超一流の女優さんをモデルに最高の着物姿を撮影してくださいました。
この時代は、貸しスタジオがさほどありませんから、ご自分でスタジオを構えているカメラマンのところに伺いました。
最も多く行ったのは麻布霞町(現在の元麻布)にあった秋山庄太郎先生のスタジオでした。
「本格派のきもの」というテーマでは大女優、名女優が毎号お二人出てくださいました。
当時の編集長がページの担当で私たち新人はアイロンかけのために同行。
当時のバックナンバーを見てみると、岡田茉莉子さん、十朱幸代さん、小山明子さん、星由里子さん、佐久間良子さん、三田佳子さん、司葉子さん、有馬稲子さん、岸恵子さんなど錚々たる方々です。

取材

産地取材:明石縮、伊勢崎銘仙、越後上布、江戸小紋、大島紬、小千谷縮、加賀友禅、京友禅、久留米絣、作州絣、塩沢紬、仙台平、秩父銘仙、東京友禅、西陣織、博多帯、結城紬、米沢織物など各地に。
人物取材:「森光子のきものでようこそ」の連載。森光子さんが毎号おひとりずつゲストを迎えて着物姿で対談をしていただくページで、浅丘ルリ子さん、池内淳子さん、千玄室大宗匠、中井貴一さん、人間国宝の花柳壽楽さん、東山紀之さんなど華やかなゲスト。

海外活動

娘時代から続けてきた茶の湯の稽古が思いがけず役に立つときがやってきました。
海外における「ジャパニーズ・カルチャー・デモンストレーション」のアシスト。
バルト三国(エストニア、ラトビア、リトアニア)、ベラルーシ、ロシア・サンクトペテルブルク
日本文化の普及活動のお手伝いをしています。

講師として

大学や専門学校で「日本の染織」「着物現代史」「世界の民族衣装」の授業を担当。
NHKカルチャーでは「着物の基本」をレクチャー。
早稲田大学の「早稲田のきもの学」の講師。

〈会社案内〉

水持産業株式会社
https://www.warakuan.jp/
〒933-0804富山県高岡市問屋町20番地
TEL:0120-25-3306

理念:世の為、人の為、共に働く仲間の幸福と成長のために

目標:着物で笑顔がいっぱいに、地域に愛される会社・最大売上最小経費を実践し、次世代(みらい)へ繋ぐ

各SNSではお役立ち情報・最新情報を更新中ですˎˊ˗
ぜひフォローして投稿をチェックしてください🔍

種類豊富・高品質なきものをお気軽にレンタル!
〘きものレンタルわらくあん〙
@kimono_warakuan

確かな品揃え、ご購入をお考えの方にオススメです🌷
〘きものサロンみずもち〙
@kimono_mizumochi

カテゴリー